雨の日国立新美術館の加山又造展を訪れた。
http://www.kayamaten.jp/midokoro/chapter2.html
入り口近くに並べられた大作にまず、圧倒される。
奥へ進むほどに、眩暈に見舞われる。
不思議なことに、どの大作も実在の感覚がなく、
そこにモノが描かれていても、それは何かの反映にすぎないように思われる。
なにやら曖昧模糊とした言葉で表すしかないのだが、
作品がきれいであることは、言うを待たない。
きれいであるためには、とにかく完結する必要があるようで、
強引に描き上げてしまっている点、なきにしもあらずの感は、
五木寛之氏がNHK日曜美術館で語っていたように、加山の軽さに通じるのかもしれない。
氏は、その因って来たる所を無常観と語っていた。
それにしても、美しく整えようとする作者の強い意志が私たちを感動させ、
作品を前にした観客は深い溜息をつく。「すばらしい」
一方、私は、乱雑で無秩序な世界をまとめあげようとする作家の達成度合いを測るのだが、
もっと突き詰められる、その先へ、さらに奥へ行けるのではないかという疑問を払拭することができない。
華やかでありながら、整えられた美しい神社の、ある種もの足りなさに通底する
大いなる「日本の美」がそこにある。

深い見識で、興味深く読ませて頂きました。
返信削除自分も新日曜美術館で見た感想をmixi上で
書いたところ加山さんのお孫さんも見てい
らしてびっくりしました。
私のは感想ですが
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1091504874&owner_id=546863
自分の感想よりコメントのほうが
面白いです。
恒人さん
返信削除ご子息の哲夫さんは陶芸家で、作品にはなかなかいい値が付いています。ある展覧会でお話ししたことがあります。番組ではインタビューに答えてられましたね。
能や歌舞伎の世界では、真似ることの難しさを知るのが最初の関門といいます。
同じ演目を代々繰り返していくことの大変さといったらないでしょうな。